匂いフェチ官能小説
第6弾
【 ふたりの匂い 】
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「ほら、ねぇ、結菜、起きてよぉ」


「ん、ん……?」


 何度も肩を揺すっていると、
ようやく結菜がぼんやりと返事してきた。

「見て見て。私のパンティが、
結菜のパンティでぎゅうってされてるの」


「はぁ……。ほんとだぁ……」


 だんだん眠りから覚めてきた結菜が、
とろんとした目でパンティ同士の
抱擁を見つめている。

そして、状況を知ってか知らずか、
うっとりと微笑んだ。


「ふふっ。やっとお目覚めね。
じゃあ、さっそく、お口を吸わせてもらうわ」


「ん……? あむぅ……」


 いまだに意識がはっきりとしない様子の結菜に、
杏子は一方的に口を合わせていった。

結菜の唇を割って舌を差し入れ、
舌の根から頬肉、歯茎にいたるまでを
ヌルヌルと舐りまわす。


「んん、んんんっ」


「んぁぅ……んむぅ……」


 結菜の味わっていたものの匂いが、
ゆっくりと杏子の口にも広がってきた。


(あふぅ……! 
これが結菜の感じてた匂いなのね……!)


 愛液と恥垢、そして尿の香りが、
口腔内で夢のように薫っていた。

あまりに官能的なその風味に痺れ、
思わず結菜の胸に自分の身体を押し付けてしまう。

そのままきつく抱き合いつつ、
情熱的に彼女の口を吸ってゆく。


「んむむっ、んちゅちゅっ、ちゅちゅっ」


「うぁんっ……んむっ、んちゅうっ……!」


 杏子の歓びを感じてか、
結菜の側からのキスも次第に熱を帯び始めた。

ここまでくれば、
あとは舌を絡ませ合うだけで、
お互いの気持ちが自然と分かるようになってくる。


(ふふっ。
この子、ただのキスじゃ
物足りなくなってきてる……。
わかってるわ。

もっとコクの感じられるキスに
したいんでしょう……?)


 結菜の舌の側面を、舌先でチョンチョン、
と突いて合図を送る。


「んふぅんっ」


 頷いた結菜が舌の動きを止めるのを待って、
杏子は静かに顔を離していった。

唇の間から伸びる唾液の筋は、
しゅるるっと吸い上げた上で飲み込んでしまう。


「うふふっ。
今、もっと味の濃いキスがしたいって
思ってたでしょ? 欲張りさんね!」


「あぁん、だってぇ、
杏子さんのパンツの味がもう本当にすごくて、
また味わいたくなってきちゃったんですぅ……」


 欲情にとろけた時の
甘ったれ声で結菜が言った。


「そう、そんなにおいしかったの。
でも、『本当にすごくて』だけじゃ、
どうおいしかったのか良くわからないわ。
私にも詳しく教えて?」


「え、ええと……」


 杏子の問い掛けに、 必死で言葉を探して答えようとする結菜。

しかし、適切な言葉はすぐには見つからないようで、
そのまま戸惑った様子で黙り込んでしまった。


「どうしたの? ちゃんと教えて?」


「あの、そのっ……。
とにかくすっごいエッチな味がして、
私もうそれだけでイッちゃいそうになっちゃって…

そんな中で杏子さんがアソコを
顔にくっつけてきてくれて、幸せで
何が何だか分からなくなっちゃいました……」


 彼女の説明は相変わらず
具体性を欠いたものだったが、

それでも感じていた興奮の大きさだけは
伝わってきた。


「ふふふっ。ようするにもう、
言葉にできないくらい
最高の味だったってことね?」


「はいっ!」


 これまでになくはっきりと結菜が頷いた。


「わかったわ。
言葉にできないんなら、一緒に同じものを
味わえばいいだけのことだもんね。
今から一緒にこれチュウチュウしよ?」


 杏子は、一つに丸めた二人のパンティを
結菜の顔の前に差し出して見せた。


「はぁぁっ、はいっ!」


「うふふふっ。
今度のは、私たち二人の匂いが混ざってるから、
さっきの時とはきっと味も匂いも違うよ?」


「あんっ、
今度のほうが絶対おいしいに決まってますっ!
 早くチュウチュウしましょうっ!」


 もう待ちきれない、
といった様子で結菜が急かす。
その表情は完全に上気してきていた。


「そうね。でも、ちょっと待ってて」


 そう言うと、
杏子は手の中のパンティを
ギュウッと握りしめていった。

自分の縞柄のパンティに染み込んでいたおしっこが、
それを包む結菜のパンティにまで
ジワジワと広がっていく。


「はい。じゃあ、
結菜から先にチュウチュウ吸って?」


 湿ったパンティの丸まりを、
結菜の口にあてがった。

彼女は目を細め、幸せそうに吸い付いてゆく。
 それほど大きな音ではないものの、

結菜がちゅーっ、ちゅーっ、
と頬をすぼめるたびに、
木綿の生地に染み渡った湿り気が
ジュワジュワと彼女の口に
吸い出されていくのが分かる。


「どう? おいしい?」


 顔を覗き込んで聞くと、
結菜はコクコクと頷いて答えた。
興奮が高まりすぎて、
もはや言葉も出ないようだ。


「うふっ。結菜、
今すっごいエッチな顔になってるよ?」


「んーっ! ふーっ!」


 声を掛けても、
結菜は鼻から漏らす息を荒げるばかり。


(もうすっかり入り込んじゃってるわね)


 そう思って優しく見守っていたものの、
結菜があまりに激しくパンティを
吸い立てているので、
杏子はだんだん不安になってきた。


(この子、まさか一人で吸い尽すつもりじゃ……)


 性的な匂いに没頭しきった結菜であれば、
十分あり得ることだった。

過去には、「一緒のタイミングでイこうね」
と決めていたのに、
陶酔の深まった彼女が一人でオナニーして
イッてしまったこともある。

そんな調子で、匂いにのめり込んだ結菜は
完全に我を忘れてしまうのだ。


(そんなズルイことはさせないわっ!)


 杏子は慌てて結菜に覆いかぶさると、
彼女の咥え込むパンティ生地に
口を合わせていった。


「んんっ、はむはむっ!」


 じっとり湿った木綿の感触が唇にあたり、
次いで微かに塩っぽい風味が舌に伝わってきた。

そのまま、
染み込んだ尿滴を吸い出すように
チュウーッと啜り上げていく。


「むふぅぅぅぅーっ!」


 とんでもなく淫らな味が口に広がり、
目の前がいきなり真っ白になった。

 感じられるのは、
むせぶような女性器の色香と、
おしっこのしょっぱさ。

そして、何とも表現しがたい
独特のエグみ……。

尿によって溶かし出された二人の味と匂いは、
一瞬にして杏子の頭を沸騰させていた。


(あぁぁぁぁっ! 
私と結菜の二日分の匂いが
全部合わさっててすごいぃぃぃっ!)


 秘唇がキュゥっと収縮し、
愛液がドプリと溢れ出たのが分かった。

少し前に絶頂して尿を漏らしていなかったら、
間違いなくベッドを汚してしまっていただろう。
それくらい激しい興奮が
杏子の中に湧き起こっていた。


「んふーっ! んふーっ!」


 杏子の昂ぶりを感じてか、
下になった結菜の呼吸がますます乱れていく。


(すごいっ、すごいっ! 
こんなにエッチな味のするパンティを
二人で吸い合ってるっ! 

あぁっ、もう我慢出来ないっ! 
このままイキたいっ!
  結菜と一緒にイキたいっ!)


 その気持ちは結菜も同じだったようだ。
二人は服を脱ぐ余裕もなく、
スカートだけを乱暴にめくり上げ、
お互いの太腿に股間を擦り付け始めた。


「んむぅっ! じゅるるっ! 
んふーっ! じゅるるっ!」


「うふぅぅーっ! チュチュチュッ! 
んふぅぅーっ! ジュルルっ!」


 愛液と恥垢でベチョベチョの秘唇が、
ぬるり、ぬるりと太腿の上を温かく往復する。
そんな卑猥な感触に震えつつ、
自らも強く割れ目を擦り付けてゆく。


「うむぅーっ! ちゅちゅちゅっ! 
あむぅーっ! チュババッ!」


「あっふぅーっ! チュバチュバッ! 
んっむぅーっ! チュバッ、チュバッ!」


 下半身から湧き上がる快感に悶えながら、
さらに強く乳房を押し付け合う。
そうしてお互いの温もりを感じながら、
口に咥えた色情的な布地を激しく吸いまわす。


(あぁっ! もうダメ! 
もうイッちゃいそうっ! 
さっきイッたばっかりなのに、
なんでこんなに感じちゃってるの、私っ!)


 気がつけばもう、
ブルブルと腰が震え始めていた。

相手の太腿に秘処を擦り付けているだけの、
ごく軽い刺激のはずなのに、
股間を揺らすたびに弾けるような歓喜が
沸き起こって背筋を貫いた。


「うっふぅーっ! んじゅるっ、
んじゅるっ! んっふぅーっ! 
んちゅちゅ、ちゅちゅっ!」


「うぐぅーっ! じゅるる、
るるっ! むぐぅっ! じゅる、じゅるっ!」


 杏子と同様に、
結菜の吸い付きも途切れ途切れになりつつあった。

それぞれが自分のペースで股間を
刺激していた先程と違い、
今は二人で同じ味、同じ匂いを感じながら、
快感まで共有している。

そのことがお互いの興奮を一層高め、
いつも以上に早く身体を追い詰めてるのだった。


(こんなにっ! 
こんなに早くイッちゃったら
もったいないのにっ! 

もっとずっと結菜と気持ちいいコト
してたいのにっ! あぁっ……でもっ……! 

もうイクッ……! ダメッ、ダメッ、
早すぎるっ! あはぁっ……! 
けどっ、アソコが勝手にッ……!)


 この幸せな時間を少しでも長引かせたい。
そう願う心とは裏腹に、
身体は一直線に絶頂への階段を駆け登っていた。

腰の上下動を止めたくても止められない。
それどころか、ますます強く股間を押し付けてしまう。


(ごめんねっ、結菜っ! 
私、イッちゃうみたいっ! ダメなのっ! 
アソコが気持ち良くてどうしようもないのっ! 
あぁっ、もう、もう、もうぅぅぅぅーっ!)


 そして次の瞬間、
杏子の中で真っ白な爆発が起った!


「んっくぅぅぅぅぅぅぅぅーっ!」


 ビクンッ、ビクンッと立て続けに
身体が跳ね上がる。

その衝撃が少しでも結菜に伝わればと、
太腿に前のめりに体重を掛けて
彼女の秘唇を圧迫した。

その刹那、結菜の下半身も痙攣を始めた!


「うっむぅぅぅぅぅぅぅーっ!」


 杏子の下で、結菜が喉を反らして声を絞った。

(嬉しいっ! この子も一緒にイッてくれたっ!)

 強く抱きしめ合い、
お互いの絶頂を身体で伝えながら、
二人はさらなる高みへと達していった。






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